どうもみなさま、おはこんばんちわ!アリマックスです。
音楽、映画、演劇など、世の中にエンターテインメントというコンテンツは多数存在しているわけですが、その中でも「演劇」って皆さん見に行ったりしますか?
多分熱狂的な演劇好きの方はひとつの公演になんども通ったり、好きな劇団の作品はすべてチェックしたりする方もいると思うのですが、演劇というとなんとなく難しそうといったイメージがあったりして、ちゃんと見たこと無いという方も多いと思います。
ちなみに私は演劇自体は好きなのですが、年に1〜2回見ればいい方で、演劇初心者ってところでしょうか?
そんな私が今回、劇団青年座 第226回公演『わが兄の弟』を観劇してきましたので、率直な感想と魅力をお伝えしたいと思います。
わが兄の弟―贋作アントン・チェーホフ傳―
今回上演される作品は、『わが兄の弟 ―贋作アントン・チェーホフ傳―』
作=マキノノゾミ 演出=宮田慶子
この物語の元になったのは、ロシアを代表する劇作家、アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ。アントンの半生をマキノノゾミさんが「贋作」として書き上げた作品となっています。
あらすじ
私の感想をお話する前に、まずはお話のあらすじを。
主人公のアントン・チェーホフの祖先は農奴であり、 アントンの祖父が自由市民の身分を得て、 父はタガンローグで小さな食料雑貨店を営んでいた。
しかし、アントン16歳の時に雑貨店は破産し、 一家はモスクワへと移住することになる。
1880年、アントン20歳の誕生日の翌朝……物語はここから始まる。
モスクワ大学医学生の頃から多数のユーモア短編小説を雑誌に寄稿し、 その原稿料でチェーホフ家の暮らしを支えていたアントン。 やがて、作家として名声が高まってきた30歳の時、 何を求めてか、何から逃れたかったのか、 家族を残して一人極東の地サハリン島へと旅立つのだった。
帝政ロシア体制が動揺する19世紀末を背景に、 医者であり作家であった若きアントンの人間像に迫る。
会場は紀伊國屋ホール
今回の演目『わが兄の弟』は新宿 紀伊國屋ホールでの公演です。
私自身紀伊國屋ホールでの観劇は初めてで、本屋の奥に劇場があることに新鮮味を感じながら、事前にあらすじを熟読し、不安と期待の入り混じりった気持ちで公演の開始を待ちました。
演じる役者さんのキャラクターにすぐさま引き込まれる
無知で非常に申し訳ないのですが、私は今回の物語の主人公でもある、ロシアの劇作家アントン・チェーホフさんという人物を知りませんでした。
舞台も1800年代後半のモスクワということで正直私に理解できる作品なのか……ちょっと難しそうだな大丈夫かな……と思っていたのですが、その気持ちは数十秒で忘れてしまいました。
場面は1880年モスクワの安ホテルの1室、20歳を迎えた主人公アントンが初めて一夜を共にした女性、ニーナとの朝の会話から始まるのですが、いやこれがすごい!アントン役の横堀悦夫さんは53歳なのですが、20歳の初体験を終えたばかりの男性が乗り移っているとしか思えない演技……。
なんとなく懐かしさや甘酸っぱさ、ちょっとした痛々しさをリアルに感じる演技を冒頭から見せられ、一気にこの作品に没頭してしまいました。
圧倒的没入感に登場人物と自分を重ねてしまう
普段演劇を見たことがない人から、演劇の魅力は何か?というところを聞かれても、具体的に説明するのは難しいなぁと感じていたので、せっかくなので今回はそういう点も気にしながら鑑賞させていただきましたが、やはり演劇の良い所は圧倒的没入感にあると思います。
編集された映像とは一味違う、場面ごとの空気感や、人物の息づかいなどといった細かな動きを自分で見渡すことができるのはやはり演劇でしかできない体験ですね。作られたものでありながら、リアルにそこに存在するこの感覚はVRでも再現できない魅力のひとつです。
私は没入するあまり、家計を支えるために必死で文章を書いている主人公と自分を重ねてしまいました。(笑)
『わが兄の弟』は4月7日(金)から!
というわけで、劇団青年座 第226回公演である『わが兄の弟』を鑑賞させていただきました。
ぜひ足を運んで観ていただきたいので細かい内容には触れませんが、登場人物すべてが愛らしくどこか切ないという作品でした。
演劇を見たことがない人、今まで興味がなかった人にも、独特の空気感を体験していただけたら、嬉しいです。
興味のある方は以下に詳細を書いておきますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
何か感じる事があればSNSでシェアやフォローをしていただいてコメントをいただけるとありがたいです。以上アリマックスでした!
劇団青年座 第226回『わが兄の弟』
日程;2017年4月7日(金)~16日(日)
会場:新宿 紀伊國屋ホール
スタッフ
作:マキノノゾミ
演出:宮田慶子
美術:伊藤雅子
照明:中川隆一
音響:長野朋美
衣裳:半田悦子
舞台監督:尾花真
製作:紫雲幸一:川上英四郎
キャスト
アントン(チェーホフ家の三男):横堀悦夫
ニーナ:安藤瞳
パーヴェル(父親):山本龍二
エヴゲーニャ(母親):大須賀裕子
アレクサンドル(長兄):石母田史朗
ニコライ(次兄)/ポポフ:大家仁志
マリヤ(妹):野々村のん
ミハイル(末弟):松田周
アーニャ:坂寄奈津伎
ジナイーダ(リントワリョーフ家の長女):津田真澄
エレーナ(次女):小暮智美
ナターリア(三女):那須凜
スマーギン(三姉妹のいとこ):豊田茂
グレゴーリイ(老従僕):名取幸政
マリューシカ(小間使い):田上唯
ドールゴフ中尉(コルサコフ監視所の軍医):高松潤
劇団青年座講式HPはこちら→劇団青年座 第226回公演「わが兄の弟」
舞台写真撮影=坂本正郁
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